キムラユニティーの車両管理BPO

厳しい残暑、タイヤトラブルにご注意!

 夏は路面温度が高温になることから、バーストやパンクなどのタイヤトラブルが一年の中で起こりやすい時期と言われています。2025年は国内最高気温が2回更新される記録的な猛暑となり、群馬県伊勢崎で41.8℃を記録しました。そして10月まで厳しい残暑が長引く予想がされています。そこで今回は、夏のタイヤトラブルが起こる原因と対策についてお話します。
 

夏にタイヤトラブルが増える原因

 夏はタイヤにとって過酷な環境となる季節です。ここではタイヤトラブルが夏に増える理由をご紹介します。

 1:路面の熱によるゴムの劣化

2509_1_1.png タイヤのゴムはの影響を受けやすく、熱によって劣化していきます。強い日差しが照り付ける酷暑の路面は、火傷しそうなほどの熱さになります。その上を走るタイヤも高温に晒され、負担が大きくなります。そこに走行時のタイヤと路面との摩擦による摩擦熱も加わって、タイヤの温度はさらに上昇します。そのため、はタイヤの劣化スピードが早くなり、ひび割れ、パンク、バーストが起こりやすくなります。

 2:空気圧不足

 タイヤの空気圧が不足した状態で高速で走行すると、タイヤが波状に変形する「スタンディングウェーブ現象」が起こります。これはバーストの前兆となる危険な現象で、タイヤは急激に発熱を起こして内部の空気圧が急上昇します。そのまま走行を続けるとタイヤが一瞬で破裂するバーストに繋がります。スタンディングウェーブ現象が起こると、車体が小刻みに振動したのち、大きな振動に変わったり、タイヤのゴムが焼ける臭いなどの異変も出ます。

また、夏休みやレジャー移動などで長距離走行や高速道路走行の機会が増えることもタイヤへの負担が高まり、トラブルのリスクが高まる原因になります。そして暑さだけでなくキズ・ヒビなどといったタイヤの劣化やタイヤに負担のかかる過積載も、バーストやパンクの原因となります。
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タイヤトラブルを防ぐためには

 バーストやパンクなどのタイヤトラブルを防ぐには、車を正しく使用することが大切です。ここではタイヤトラブルに遭わないために実施したい対策をいくつか紹介します。

1:空気圧の点検

2509_1_3.png タイヤの空気は何もしなくても抜けていくため、指定された空気圧になるよう定期的に補充する必要があります。1か月に1回を目安に空気圧点検をしましょう。カー用品店で販売しているタイヤゲージを使って自分で点検もできますが、給油の際にガソリンスタンドでチェック・補充してもらうのがおすすめです。また、タイヤへの負担がかかりやすい高速道路走行前には必ず空気圧を確認しましょう。車種ごとに決まっている指定空気圧は運転席側ドアに表示がされています。

 

2:タイヤの状態を確認する

2509_1_4.png 乗車前に一周し、タイヤの側面・接地面の状態を確認していきましょう。確認のポイントは以下の通りです。

 ・ひび割れ、亀裂はないか

 ・ふくらみ(コブ)はないか

 ・えぐれキズはないか

 ・などの異物が刺さっていないか

 ・異常な摩耗がないか

 ・タイヤの溝は十分あるか(スリップサインが出ていないか)

 特にタイヤ側面のコブのようなふくらみはバーストに繋がる恐れのある現象のため、早急にタイヤ交換する必要があります。また、スリップサインが1か所でも出ているタイヤは道路交通法で装着・走行が禁じられおり、整備不良として交通違反の罰則対象になります。(普通車の場合違反点数2点、罰金9,000円

 

3:タイヤローテーションを行う

2509_1_5.png 定期的に前後・左右のタイヤの位置交換を行うことで、タイヤの摩耗を均一にして片減りを減らすことができます。タイヤローテーションはタイヤを長持ちさせるメリットもありますので、車検や定期点検の際に実施することをお勧めします。

 

4:荷物や人を積みすぎない

2509_1_6.png 車には最大積載量や定員が定められています。指定された最大積載量を超えた荷物や乗車人数を載せて走ることはタイヤへの負担を大きくし、タイヤ寿命が短くなります。最悪の場合、過熱してバーストにも繋がります。トラック等の事業用車両では、過積載取り締まりの対象にもなります。荷物の量を調整して、安全な運行を守りましょう。

 

走行中にタイヤトラブルに気付いたら

 もしも走行中にパンクやバーストなどのトラブルが起こった場合、そのまま走行を続けることは危険です。まずは路肩や安全な場所へ車を停車させることが大切になります。特にバーストが起きた場合はハンドル操作もままならなくなるため、ハンドルをしっかり握って徐々にスピードを緩めます。急ハンドルや急ブレーキを避け、安全な場所に停車することだけに集中しましょう。

安全な場所へ停車したらハザードランプを点灯させ、停止表示板や発煙筒などの停止表示器材を設置します。後続車に自車の異常を知らせ、追突などの二次被害を防ぐことができます。

 安全確保ができたら、携帯電話や道路脇にある非常電話を使ってロードサービスへ連絡しましょう。JAFや保険会社の電話番号が分かるものを車に備え付けたり、携帯電話に番号を登録しておくと、いざという時に便利です。バーストの場合はパンクと違い自力での修理は不可能なうえ、バーストの衝撃でタイヤ以外の部分が損傷している可能性があります。無理をせず救援を待ち、整備工場で車全体を点検してもらうのが安心です。

ちなみにスペアタイヤを積んでいる車の場合、その場で交換して走行を続ける方法もありますが、スペアタイヤは近くの整備工場への移動など応急処置としての使用にとどめるのが賢明です。

 

最後に

 タイヤのバースト・パンク以外にも車のトラブルを予防するには、日常点検が最善の方法と言えます。日常整備は、日頃車を使用する中でドライバーが自分でできる点検項目です。マイカーの方は走行距離や運行時の状況などに応じて、業務で車を使用されている方は一日の運行前に実施してください。

日常点検チェックシートや日常点検の仕方は国土交通省のホームページ(https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/tenken/t1/t1-2/)にも掲載されているので、活用して実践してみましょう。また、自分で点検するのは不安な方はお近くの整備工場にご相談ください。日頃走行していて気になることなどがあれば、車のプロである整備士に気軽に相談してみてください。

なお、キムラユニティーグループの整備工場は愛知県内に7店舗がございます。名古屋、三河、尾張のすべての地域に店舗がありますので、お近くでお困りの事がございましたらお気軽にご用命くださいませ。

店舗の詳細はこちら(https://www.carlife-service.com/store.html)をご覧ください。