飛び石被害

 飛び石とは、運転中に前方から飛んできた小石によりフロントガラスやボディに当たる現象をいいます。場合によってはフロントガラスにヒビが入るほどの飛び石があり、ヒビの入ったフロントガラスは徐々に広がり、運転の妨げになるほど拡大します。二次災害を防ぐために、修理やフロントガラスの交換をすることがお勧めされますが、フロントガラスの交換は高額になる為、悩まれる方が多いのではないでしょうか。
 今回は飛び石の被害を合わないようにする運転方法と、加入している車両保険を使用する前に注意しなければいけないことをご紹介いたします。

飛び石被害を最小限に抑える運転方法

2006_2_1.jpg 飛び石は、ほとんどが前方の車両が蹴り上げた小石や、前方の車両のタイヤの溝に挟まった小石が高速移動により外れて飛んできたことにより発生します。特に高速道路では、お互いの車両が高速で移動しているので、飛び石が当たると車両へのダメージは大きくなります。そのため、前方に車両がいる限り絶対的な対処方法はありません。ですが、被害を最小限に抑える方法があります。

 それは、単純に車間距離を十分に空け、スピードを出しすぎないように心がけることです。分かりきったことかもしれませんが、車間距離を十分に空けることで飛び石が当たる確率が下がります。また、スピードを落とすことで飛び石の勢いを弱めることができます。

車両保険を使用する前に注意すること

 飛び石被害を受けて、修理する際に車両保険を使われる方もお見えでしょう。しかし、車両保険を使用する時には注意点があります。ここでは注意すべき2つのポイントをお教えします。

1:保険会社の免責分は実費になる

2006_2_2.jpg 「保険会社の免責」とは、損害の一部については保険会社が負担する義務を負わない分と呼んでおり、この金額は契約者が自己負担することになります。免責金額はあらかじめ等級によって金額が定められています。保険会社によって金額が異なる為、前もって確認するようにしましょう。

2:翌年度の保険の等級が一つ下がる

2006_2_3.jpg 保険を使用すると、事故の内容によって3等級または1等級下がります。飛び石被害のケースは1等級ダウン事故となり、等級がひとつ下がります。等級が下がるということは割引率が下がり、保険料が上がるということを意味しています。保険特有の仕組みですが、十分に理解した上で保険を使用するようにしましょう。

 上記の2つのポイントを考慮して、車両保険を使用せずに全額負担する方が良い場合があります。実際にかかる修理費用から免責金額を引いた額が翌年度等級が下がる事による負担増分を下回る場合は、全額負担とした方がよいという判断ができます。
 修理工場とディーラーから修理の見積りやアドバイスをもらい、保険会社や代理店に相談されてから判断するとよいでしょう。

最後に

 飛び石はどんなに注意しても被害を受けることがあり防ぎようがないため、運の要素が高くなっています。被害を最小限に抑える為、常に車間距離の間隔を保つことを心がけることが大切です。どんな安全運転対策にも、「車間距離の間隔を保つ」と出てくるように、様々な危険や被害から身を救ってくれる万能な対策です。今一度、車間距離を詰めすぎていないか確かめてみてください。