業務に一定台数の自動車を使用している事業所では、安全運転確保のための様々な管理業務を行う安全運転管理者の選任が義務付けられています。
そんな安全運転管理者の選任を受けた場合には、「安全運転管理者講習」と呼ばれる講習を受ける必要があることはご存じでしょうか。
今回はそんな安全運転管理者講習について、その講習目的から受講対象者、受講の頻度、また2026年9月現在最新となる2026年度の実施日程まで、詳しくご紹介していきます。
1. 安全運転管理者制度とは?

安全運転管理者制度とは、一定台数以上の自動車を保有する企業・事業所において、安全運転確保のための管理者として、「安全運転管理者」を選任するという制度です。
定員11人以上の自動車を1台以上、もしくはそれ以外の自動車を5台以上(自動二輪では0.5台換算)使用している場合には、安全運転管理者を選任する義務が生じます。
安全な運行計画の作成や運転日誌の備付け・記録管理、アルコールチェックの記録と管理、ドライバーの状況把握、異常気象時の安全確保、安全運転への指導などが主な業務であり、車を使用する企業にとって、リスク軽減のためになくてはならない存在だと言えるでしょう。
関連記事:安全運転管理者とは?選任義務やその条件、資格要件から業務内容まで徹底解説
2. 安全運転管理者講習とは?
安全運転管理者講習とは、公安委員会が安全運転管理者に対し、定期的に実施している講習です。
法律で受講が義務付けられている法定講習となっており、年1回の受講が必須となります。
未受講で安全運転管理の運用に不備があり、是正措置命令に従わない場合などは、50万円以下の罰金などが科されるケースもあるでしょう。
2-1. 講習が行われる目的
安全運転管理者講習は、企業における業務中の交通事故防止と道路交通法などの法令遵守、また企業全体の交通安全意識の向上を目的として行われます。
安全運転管理者が交通安全に関する知識を正しく把握・理解し、管理者として安全指導や車両管理を行うことで、企業全体で交通安全への取り組み体制を整えることができるでしょう。
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2-2. 受講対象者
受講の対象となるのは、事業所において選任された安全運転管理者と副安全運転管理者です。
副安全運転管理者は自動車20台以上を有する企業で安全運転管理者のサポートとして選任が必要な役割で、安全運転管理者・副安全運転管理者ではそれぞれ役割も多少異なるため、講習の内容・かかる時間にも違いが出るでしょう。
2-3. 主な講習内容
安全運転管理者講習では、具体的に次のような内容を学びます。
- 交通関係法令の理解
- 安全運転知識
- 運転者への交通安全教育・指導の方法
- 安全運転管理業務の実務知識・スキル
3. 安全運転管理者講習受講までの流れ

安全運転管理者講習を実際に受講するまでには、次のような流れがあります。
- 安全運転管理者を選任・届出を行う
↓ - 法定講習の通知書が届く
↓ - 受講する
安全運転管理者を選任した場合、選任から15日以内に管轄の警察署などを通して公安委員会に届出を行う必要があります。
届出が行われていれば、公安委員会から該当の安全運転管理者あてに「講習通知書」と申込書、手数料の納付書など、安全運転管理者講習の詳細が届くでしょう。
受講日が指定されている場合やいくつかの日程から希望日を選べる場合など、都道府県によって日程は異なり、日程がどうしても難しい場合には、予備日やオンライン受講などもあります。
受講時には講習通知書と運転免許証などの身分証明書、手数料の収入印紙など必要なモノがありますので、忘れないようしっかりと準備しておきましょう。
4. 【2026(令和8)年度】開催日程・費用
2026年9月現在最新となる2026年度の安全運転管理者講習について、その開催日程や受講費用など、詳細を具体的に見ていきましょう。
4-1. 開催日程について
開催日程は、前述したように各都道府県で異なります。
各都道府県の警察本部のWebサイト、もしくは安全運転管理者講習を実施している団体のWebサイトで確認できますので、事業所の管轄となる都道府県のサイトから確認してみましょう。
都道府県によって開催の時間や開催回数、オンラインでの受講の有無なども異なります。
講習の時間としては、道路交通法施行規則において、安全運転管理者講習は6時間以上10時間以下、副安全運転管理者講習は4時間以上8時間以下と定められています。
一般的には10時〜17時の6時間(休憩あり)などで行われることが多く、各都道府県で月に1〜10回ほど開催されています。
4-2. 受講費用について
受講費用は、基本的に安全運転管理者が5,100円、副安全運転管理者が3,400円(どちらも非課税)です。
2024(令和6)年度までは安全運転管理者講習が4,500円、副安全運転管理者講習が3,000円とされていましたが、2025年より手数料が改正され、この金額になっています。
都道府県によっては副安全運転管理者も安全運転管理者と同様の講習を受ける場合があり、その場合には手数料は安全運転管理者と同様の金額となるでしょう。
5. 安全運転管理者講習の注意点

最後に、安全運転管理者講習を受講する際の注意点についてご紹介します。
注意点として挙げられるのが、以下の3点です。
- 代理受講はできない
- 途中退席や遅刻は認められない
- 駐車場は事前に確認しておく
それぞれ解説していきます。
5-1. 代理受講はできない
安全運転管理者講習は安全運転管理者本人が受講しなければならず、代理受講は認められていません。
注意しなければならないのが、異動などで安全運転管理者が変更になった場合です。
タイミングによっては変更の届出の前に講習通知書が届いてしまい、前任者の名前になっていることもあるでしょう。
そういった場合には、そのまま新任者が受講するということができない場合もあります。
まずは変更の届出を済ませてから、講習受講の手続きに移りましょう。
5-2. 途中退席や遅刻は認められない
安全運転管理者講習では講習の全課程を受講する必要があり、遅刻や途中退席などは認められません。
遅刻や途中退席が発生した場合には受講修了が認められず、再受講となってしまう可能性もありますので注意しましょう。
5-3. 駐車場は事前に確認しておく
安全運転管理者講習では駐車場が開催側で確保されないことも多く、開催場所によっては駐車場が無かったり、公共交通機関が推奨されていることもあります。
どうしても車で行くという場合には、会場周辺の駐車場について事前にしっかりと調べておきましょう。
まとめ
今回は企業での自動車利用で安全確保や法令遵守を徹底するための役割を担う安全運転管理者が受ける、安全運転管理者講習について、その内容や目的、注意点などを詳しくご紹介してきました。
安全運転管理者は法令で選任義務があることはもちろんですが、企業は事故リスクを軽減するためにも、また適切な運行計画や車両管理により業務の効率化・コスト適正化などを図るためにも、重要な役割を担っています。
ただその分、その業務は多岐にわたり、負担が大きいことも事実でしょう。
車両管理システムや車両管理をアウトソーシングできるサービスなども活用しながら、より効率的かつ適切な車両管理を行っていきましょう。
リンク:キムラユニティー 車両管理BPO


