ご存じですか?「運転性格診断」

 「運転性格診断」をご存じですか?自動車学校に通われていた頃に受けた覚えがある方も多いのではないでしょうか。運転性格診断はドライバーが自分の性格を知るために行うものです。免許証を手にされた時から運転経験が長くなってきた方は特に、運転性格診断を受けることで今一度自身の運転傾向や運転の癖を知ることができるのではないでしょうか。本コラムでは運転性格診断の詳細と企業に取り入れるメリットについてご紹介いたします。

運転性格診断とは

2404_1_1.png 運転操作に対する速さや正確さ、運転傾向や癖など、自分では気づきにくい部分を客観的な視点で確認することができます。合格・不合格という概念は無く、例えると「心理テスト」のような検査です。

検査の種類

 運転適性検査法の種類は大きく分けて「警察庁方式K型」「OD式安全テスト」の2種類あります。どちらも検査内容や結果は異なりますが、検査法に優劣はありません。検査時間自体はどちらも30分程度で、説明などを含めても一時間以内に終わります。

警察庁方式運転適性検査K型とは

 「警察庁方式運転適性検査K型」は、1970年前後から主に公安委員会指定の教習所で用いられている実績ある検査です。運転時の動作の速さや正確さ、判断力や衝動性などを測定する6項目のマークシート式テストに併せて、検査員が読み上げた問題に対して、「はい」「いいえ」の2択で答える心理分析テストの合計7項目から運転適性を検査します。

OD式安全テストとは

 「OD式安全テスト」は民間企業で開発された運転適性検査です。こちらも1967年から全国の自動車教習所で広く実施され、高い評価を受けています。検査内容は警察庁方式K型と同様、「はい」「いいえ」の2択で解答するマークシート式です。「運動機能」「健康度・成熟度」「性格特性」「運転マナー」の4つの観点から、運転適性度と安全運転度を検査します。

検査で分かる結果項目とは

 運転性格診断は試験ではないので検査の結果に一喜一憂する必要はまったくなく、結果が悪くても落胆する必要はありませんが、自分の運転傾向を知り反省すべき点を見出すことが重要です。それでは各検査方法でどのような検査結果が判定されるのでしょうか。

警察庁方式K型で分かること

2404_1_2.png この検査では11個の検査項目から性格傾向を割り出します。それらの評価をもとに7タイプの性格分類に当てはめることで、運転傾向や運転に対するアドバイスを提示します。7タイプとは「せっかち型」「安定型」「戸惑い型」「几帳面型」「超せっかち型」「超安定型」「超几帳面型」です。

OD式安全テストで分かること

2404_1_3.png この検査では、「運動機能」「健康度・成熟度」「性格特性」「運転マナー」の4つの観点から検査領域ごとの全16項目を評価します。それをもとに運転適性度と安全運転度それぞれを5段階で算出するとともに、4タイプの適性パターンに分類することにより運転傾向を割り出します。4タイプとは「安全運転タイプ」「もらい事故傾向タイプ」「重大事故傾向タイプ」「事故違反多発傾向タイプ」です。

以上が検査から判定される各検査結果項目です。「性格だからしょうがない」と思うだけでは意味がありません。車を運転すれば他者を危険に巻き込む可能性は「ゼロではない」のです。検査結果を受け止め、自身の運転傾向に気づき、自分はどういった事故を起こしやすい傾向にあるのかをしっかりと受け止め、注意点として生かしていくことが大事です。

企業で取り入れるメリット

 近年、インターネットが普及し、一瞬で国内外関係なく情報が簡単に発信される時代になりました。場合によっては、知らないところで情報が瞬時に広がり、「炎上した」などと揶揄されるような、想定外の事態に巻き込まれることもあります。こうしたネット社会への対応は、一つ間違えば企業の存続さえ危ぶまれるのです。ではどのようにして事前に対策をすることができるのでしょうか。

 企業に所属するセールスドライバーには、さまざまなタイプのドライバーが所属しています。運転性格診断を導入することにより、企業側も各ドライバーの「運転能力」や「性格特性」を理解することができるだけではなく、トレーニングや安全対策まで実施することができます。その結果、事故の防止につながり、企業のリスク管理に貢献します。

2404_1_4.pngまた、高齢者を送迎ドライバーとして雇用するケースがありますが、高齢ドライバーは運転において様々なリスクが想定できます。「運転性格診断」を導入し上手く活用することにより、その方の運転性格を把握でき、個別でサポートを提供できるだけではなく、各高齢ドライバーが自分自身を客観的に自己理解することにより、事故の未然防止ができる可能性が広がります。診断結果はあくまで傾向で、自分のウィークポイントを知るものです。点数が悪くても否定や叱責はせず、良好なコミュニケーションをとる材料としてご活用ください。

最後に

 運転経験が長くなるにつれて「自分は問題ない」「事故は他人事」などの考えになりがちな方が多いように感じます。近年、「大切な社員を事故に遭わせない」「企業イメージを守る」という事を念頭に新入社員、中途社員の方々が入社される際「交通安全教育」を率先して取り入れる企業様も多くなってきた傾向にあります。今一度、車のハンドルを握る者として自身の運転操作に対する「傾向」や「癖」を見つめ直してみてはいかがでしょうか?

 

キムラユニティーではオリジナルの運転性格診断をご用意しております。OD式も受診していただく事ができますのでご興味のある方は弊社営業までご連絡ください。

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