物流の2024年問題とは?

 物流の2024年問題』多くの方がこの言葉を耳にされたことがあるのではないでしょうか?2024年問題とは、2024年に施行される働き方改革関連法によって、物流業界に生じる様々な問題のことです。物流企業の売上減少・ドライバーの収入減少といった問題が懸念されていますが、本コラムでは改めてこの問題が世に与える影響と対応策について簡潔にお伝えしたいと思います。

2024年問題について

 2024年問題とは、202441日以降、これまで無制限だったトラックドライバーの時間外労働時間の上限を、960時間と規制する働き方改革によって生じる問題の総称です。「ドライバーの労働時間の減少により、運送会社の売上低下やドライバーの賃金低下」「リソースの減少により荷主企業の製品輸送レベルの低下」また「物流コストが高騰に伴う商品価格の値上げ」など今後、物流業界にとどまらず、消費者をはじめ、世の中全体に大きな影響を与えることが懸念されています。

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2024年問題が世にもたらす影響について

【トラック事業者】への影響

2312_1_2 .png 荷主や一般消費者のニーズに応えられなくなり、これまで対応していた長距離輸送などができなくなります。今までどおりの輸送を継続するためにはドライバーの増員が必要となりますが、物流業界はドライバー不足が慢性化しており、他の産業と比べても有効求人倍率が高い状況にあります。人手不足が深刻化しており、人材の確保ができていないのが現状です。

【荷主】への影響

2312_1_3.png 人員不足の影響で輸送を断られる可能性が出てくるため、必要な時に必要なものが届かなくなります。物流会社は少しでも収益を確保するため、運賃をあげることが予想され、その分の負担が荷主に重くのしかかる恐れがあります。

【一般消費者】への影響

2312_1_4.png 今日、当たり前のようにある『当日、翌日配達の宅配サービス』は今後、受けられなくなる可能性があります。また、この問題が深刻化すれば水産品、青果物など新鮮なものが手に入りにくくなることも考えられます。

 

2024年問題に対する対応策について

対応策①【トラック事業者】と【荷主】の取り組み

1)荷待ち時間、待機時間の削減

 予約システムの導入や出荷・受入れ体制の見直しにより作業の効率化を高めることができます。

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2)作業削減など労働環境の改善

2312_1_6.png パレット化による手荷役作業の削減や情報の共有化、DXによる業務効率化等で短い時間で売上を確保することができます。

3)リードタイムの延長

 長距離輸送は中1日空けることでより多くの荷物を一度に輸送することができ、これまで少量で非効率だった輸送を満載で輸送することができます。

対応策② 【荷主】の取り組み

1)適正な運賃の受領

 ドライバーの労働環境改善や働き方改革に取り組むための適正な運賃を受領することがこの問題に取り組む際のポイントとなります。

2)運送以外に発生する料金の受領

 ガソリン価格の高騰や高速道路利用料なども視野に入れた運賃の適正価格の見直しが必要となります。

対応策③ 【一般消費者】へのお願い

1)配達を減らす配慮

2312_1_7.png 再配達の削減への取り組みとして、確実に受け取れる日時・場所の指定、置き配や宅配ボックス・ロッカー等を活用したりするなどして、再配達の依頼をなくしましょう。

2)まとめ買い(まとめ注文)による運送回数の削減

 注文回数を減らすことで、配送のムダを削減することはできます。急いで受け取る必要のない荷物については、ゆとりを持った配送日時を指定しましょう。

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最後に

 2024年問題が物流業界に与える影響は決して小さくありません。ここでは、想定される具体的な影響について説明しました。また、この問題に対応するためにはトラック事業者と荷主の今後の取り組みが重要なことをお伝えしました。そしてこの状況を乗り越え、持続可能な物流を実現するためには、何より私たち一般消費者の意識や行動を変えていくことが必要となります。2024年問題は物流業界だけでなく、一般消費者やそのほかの業界にも大きな影響を及ぼすため、社会全体の問題として共通認識できるようにすることがこの問題に立ち向かう鍵となることでしょう。