運転免許証更新、忘れたらどうなる?

 5年、4年、3年ごとに一度ある運転免許証の更新。有効期限が近づいてくるとハガキが届くとはいえ、多忙や住所変更忘れなどの理由でうっかり......という経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、運転免許更新を忘れた時の影響とそれに伴う手続きについてお話します。

免許を忘れるとこんな影響が!

免許の更新手続きを忘れた場合に起こる主な影響は3つ考えられます。

1:車の運転ができなくなる

2005_1_1.jpg 免許証の更新を忘れてしまうと、運転免許は失効扱いになります。この状態で車を運転することはできません。万が一運転すると、無免許運転になります。

2:免許取得日が変わってしまう

2005_1_2.jpg 失効してしまい後日手続きや再取得をすると、免許の取得日が再交付日に変更されます。つまり以前ゴールド免許だった場合はブルー免許になります。すると5年だった次回更新が3年になるといったデメリットが発生します

3:お金や時間がかかる

2005_1_3.jpg 免許の再取得をするために必要に応じて学科試験、仮運転免許の試験、本試験といった試験を受け直す場合があります。試験を受けるためには手数料がかかり、都道府県によって金額は異なりますが、試験手数料、講習手数料、交付手数料などが掛かります。さらに受験のための時間も作る必要があります。

失効後、車を運転するには

 免許を失効させてしまった場合、再び車を運転するにはどうしたらいいのでしょうか。

やむを得ない理由があった場合

 入院や海外渡航などのやむを得ない理由で期限内に手続きができなかった場合は、特例での再取得が可能です。この場合は運転免許の経歴は継続されるので、免許証の色が変わることはありません
 やむを得ない理由とは以下のような事柄が考えられます。

 ●病気などによる入院
 ●海外渡航(旅行、出張、留学など)
 ●何らかの理由による身柄拘束
 ●地震などの災害に被災  など

 やむを得ない理由を証明する書類(診断書、旅券など)を提出することで、学科試験と技能試験が免除されます。やむを得ない理由は、失効日前または、失効日から6ヶ月以内に生じたことが要件となります。

期限切れ手続きの申請時期内容
失効後6ヶ月以内 学科試験と技能試験が免除
運転免許の経歴は継続されます
失効後6ヶ月~3年以内
(やむを得ない理由が止んでから1か月以内に限る)
学科試験と技能試験が免除
運転免許の経歴は継続されます
(ただし、失効日前にやむを得ない理由が発生していることが必要)
失効後3年を経過 救済措置はなし

 やむを得ない理由には仕事が忙しかった、通知ハガキが届かなかった・気づかなかったは該当しませんのでご注意ください。

やむを得ない理由がない場合

 救済措置はありますが、運転免許の経歴は引き継がれません。期限切れ手続きの申請時期によって免除の内容が異なります。詳しくは以下の通りです。

期限切れ手続きの申請時期内容
失効後6ヶ月以内 学科試験が免除
失効後6ヶ月~1年以内 仮免許証の学科試験、技能試験が免除され仮免許証が交付されます
失効後1年を経過 救済措置はなし

 手続きには失効した免許証の他に戸籍謄本及び居住証明書、申請用写真などの準備が必要です。漏れがないよう、事前に各都道府県警察のホームページで確認をしましょう。

新型コロナウイルス関連情報

2005_1_4.jpg 2020年5月現在、新型コロナウイルス感染拡大対策として、運転免許更新手続きを休止している都道府県があります。更新期限が近づいている方は、更新期限の前に運転免許センターや警察署等へ延長手続きを行うことで更新期限後3ヶ月間、運転・更新が可能になります。

 対象となるのは、更新期限を令和2年3月13日~7月31日の間に迎える方です。延長手続を行わないと更新期限は延長されず、期限切れとなります。運転することができなくなりますので、対象の方は忘れず手続きを行いましょう。
 また、更新期限までに手続きを行うことができず運転免許を失効させた場合には、「運転免許の失効から3年以内かつ、新型コロナウイルス感染症の影響により手続きを行うことが困難と判断される状況が止んでから1か月以内」であれば、再取得にあたり学科試験と技能試験が免除されます。

 受付方法や時間は各都道府県によって対応が異なりますので、詳細は各都道府県警察のホームページ等で確認をお願いいたします。

最後に

 ここまで更新を忘れた場合の対処を含めてお話しましたが、有効期限を忘れずに更新手続きを行うことがベストです。通知ハガキが届いたら更新手続きに行く予定を決める、予定を忘れないようカレンダーやスケジュール帳へ記入するなどして、確実に更新手続きを実施しましょう
 また、入院や渡航といったやむを得ない理由が予め分かっている場合は、期限前の更新手続きという方法もあります。ただし、有効期限が通常の期限より短くなってしまうので注意が必要です。いずれにしても、期限切れを起こして無免許運転をすることがないよう適切な有効期限管理を実施しましょう