アルコールチェック義務化の準備は万全?~企業経営を脅かすリスクを再検証~

 2022年10月以降より白ナンバー事業者においてもアルコールチェックの義務化が本格スタート(※)しますが、準備は進んでいますか?規則改正について運転手へ周知・指導し、対面での点呼および記録を実施中、あるいはアルコール検知器を購入し検知器を使った運用を開始する等、総務様や安全運転管理者様を中心として事前準備を進められているかと思います。
 しかしながら、アルコールチェックの網をすり抜けて従業員が虚偽の申告をし、業務中に飲酒運転により事故を起こしてしまったら...。そんなリスクを懸念されている管理者様もいらっしゃるかと思います。いくらアルコールチェックが義務化されるとは言え、このような事態が起こる可能性が皆無になるとは言い切れません。もしこれが現実となった場合、企業には社会的責任が重くのしかかります。今回は企業経営を脅かす『レピュテーションリスク』についてご紹介いたします。

※2023年8月9日修正 パブリックコメントの募集期間が終了し、警察庁は「アルコール検知器を使用したチェックを2023年12月1日から義務化する」ことを正式に発表しました。

レピュテーションリスクとは

2207_1_1.jpg 近年、企業経営において『レピュテーションリスク』への注目が高まっています。『レピュテーション』は英語で「評判」や「名声」を意味するもので、SNSへの企業に対するネガティブな投稿、拡散やマスメディアによる公表により企業の信用やブランド価値が低下し、損失を被るリスクのことを『レピュテーションリスク』といいます。
 レピュテーションリスクが発生した具体的事例を以下に記載します。

食品メーカーにおける異物混入の事例

対応内容 対応費用

総合PRコンサルティング会社に信頼回復や影響の最小化について対策を相談

1,000万円
法律の観点からの対応について弁護士に相談 100万円
マスメディアの報道、ウェブサイト・SNSへの掲載や投稿状況を調査・分析 250万円
対応のための危機管理本部を設置 100万円
公表、謝罪、説明のため緊急会見を実施、HPへ社告を掲載 200万円
原因の調査や信頼回復のための広告宣伝を実施 1,500万円
合計費用 3,150万円

 一度事故が発生しSNSで拡散されてしまうと、収束させるための対応が必要となり、企業は大きな損害を被ることになります。例えば従業員が業務中に飲酒運転をしていた事実がSNSなどに投稿され、拡散、マスメディアで公表されれば企業イメージを損ないます。業績や株価にまで影響を与える可能性もあり、企業側は早急に対策を立てる必要があります。具体的な対応としては「弁護士への相談」「ネット投稿削除」「緊急謝罪会見」などが挙げられ、先に紹介した事例のような莫大な費用がかかります。
 このようなレピュテーションリスクへの備えとして『レピュテーション費用保険』というものがあります。レピュテーション費用保険は企業の信頼回復のための再発防止の体制構築に関わる費用を補償する保険となります。

弊社サービスのご紹介

キムラユニティーで提供するクラウド型車両管理システム「KIBACO(キバコ)」においても、規則改正に則った業務の流れが構築できるアルコールチェックオプションを実装致しました。

さらに今回は業界初となる試みとして、東京海上日動火災保険株式会社のレピュテーション保険をKIBACOに無償付帯しております。この保険は、万が一飲酒運転が起きてしまった際、飲酒運転の再発防止に取り組む企業をお支えするため、企業の信頼回復のための体制構築に係わる危機管理コンサルティング費用等の各種費用を補償するものです。具体的には、ドライバーが虚偽の申告をして飲酒運転による事故が発生した場合、保険期間中の一つの事故に対し5,000万円を上限として下記費用が補償されます。

最後に

2207_1_2.png 「ネット炎上」という言葉を最近耳にしますがSNSやインターネット等を介して非難が殺到し瞬く間に広がっていく現象です。企業の信頼が失墜し経営に大きなダメージを与えるといった事例も顕著に増加しており、こうした「ネット炎上」は年間約1,000件程度起こっているといわれています。もし業務中の飲酒運転による事故が発生した場合、刑事・民事・行政上の責任に加え、企業は社会への責任を問われることになります。再発防止策の実施、また抗議電話の殺到や企業価値を毀損するSNSの投稿拡散が予想され、書き込みの削除依頼、謝罪会見の費用などが生じることになります。
 弁護士や危機管理コンサルタントへの相談料、原因調査費用、信頼回復広告費用などを考えると、今ではこの企業価値の毀損に発展しうるリスク(レピュテーションリスク)を企業の重要リスクとして捉え、有事の体制を構築する必要性が高まってきているのではないでしょうか
 車両管理システム「KIBACO」を通じた飲酒運転撲滅への取組みにご興味を持たれた方は、ぜひ一度下記記載のサイトまでお問い合わせください。

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