CSRを意識した「車選びのポイント」とは?

シフトする車種選定基準

新たなクルマを導入する際、用途に合わせた「形状」を決めた後、「コスト」「環境」「安全」などの視点で車種選定をされていると思います。以前は長引く不況の影響もあって「コスト」を重視される企業が多かったわけですが、最近は車種選定のトレンドが「環境」や「安全」にシフトしてきているように感じます。

特に「車社会に夢・豊さ・安心を」がキャッチフレーズの私たちキムラユニティーでも、お客様から「安全」に関するご相談を受ける機会が確実に増えていると実感しています。そこで、記念すべき第1回のコラムは「安全」を切り口にした車種選定について考えてみたいと思います。

事故を未然に防ぐ最新技術

「安全」の分野では、「衝突防止機能」などの事故を未然に防止する機能が注目されています。
「衝突防止機能」とは、時速30キロ未満のスピードで走行時、前方の障害物をクルマが認知し、自動でブレーキを制御することによって衝突を回避、もしくは衝突のショックを軽減する機能を指します。メーカー各社で同様の機能が開発されており、モデルチェンジ後より装着できるクルマが増えてきています。

車両相互事故(クルマとクルマが接触する事故)の内、追突事故の割合は41% (*1)と一番高い割合を占めている中で、同機能を装着することで、それらの事故を機械的に回避、もしくは軽減することができると想定できます。

追突事故の割合

社用車も軽自動車の時代

しかしながら、前述の「衝突防止機能」は、法人が使用するような「普通車」には装着できない車種がほとんどです。ただ、同機能が早く浸透しているカテゴリがあります。それは「軽自動車」です。

「軽自動車」における衝突防止機能の装着状況は、「ダイハツ工業の乗用車全12車種中、5車種」(*2)「スズキ自動車も13車種中、5車種」(*3)となっており、上記2社の乗用車に限った場合、4割を占めます。車種の中には、ビジネスユースが可能な車種も含まれており、検討する価値が十分にあると思います。

軽自動車はボディーサイズにより、「衝突時に安全を確保できない」といった理由から、導入を敬遠する企業があるのも現状です。しかしながら、「衝突防止機能」を付加することで、衝突するリスクを低下することができれば、同機能を未装着の普通車を使用するよりも安全と言えるかもしれません。

車種選定基準の見直しを

今後、自動車各社の技術開発により、「環境」「安全」「コスト」に優れた車両が数々市場に投入されると思います。クルマを使う企業は、「車両管理規程」に記載されている「車種基準」の見直しを定期的におこない、「企業の社会的責任の履行に繋がる車種選定」を検討する必要があるのではないでしょうか。

【出典】
(*1)「平成24年の自動車事故データをみる」三井住友海上火災保険株式会社
(*2)ダイハツ工業ホームページ
(*3)スズキ自動車ホームページ