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突然の事故や故障で車が動かなくなったとき、パニックになってしまう方も多いのではないでしょうか。そんな緊急時に、落ち着いて安全に対応するためには、事前の知識と準備が欠かせません。特に「発炎筒(非常信号用具)」は、万が一の際に自分や周囲の安全を守るための重要な保安用品です。そこで今回は、発炎筒をいざというときに正しく使えるよう、発炎筒の使用方法から有効期限、交換時期、さらに法的な義務について解説します。
発炎筒とは、火を点けることで煙と光を発して、周囲に自車の存在を知らせるための緊急信号用具です。主に交通事故や故障などで停止を余儀なくされたとき、他の車に注意を促す目的で使われます。
しばしば「発煙筒」と誤解されますが、以下のように全く別物です。
車の事故や故障を後続車に知らせるため、炎などによって強い光を発生させる
登山・災害時などに自分の居場所を知らせるため、大量の煙を発生させるもの
道路上で煙を発生させては、むしろ危険を招くことにも繋がりかねません。読み方が同じなので、インターネット検索で購入される際などは間違えないよう気を付けましょう。
ではどういった状況下で発炎筒は使われるのでしょうか?具体例は下記の通りとなります。
・高速道路で燃料切れやパンクなどで緊急停止をせざるを得ないとき
・カーブなど見通しの悪い場所で故障してしまったとき
・気象状況がよくない状況下でクルマを停止しなければならなくなったとき
上記のような事態が起きたら、後ろから走ってくるクルマに対して自分のクルマの存在を発炎筒の鮮やかな赤い光や煙で知らせて、追突などの事故を防ぎます。 昼間なら約600m、夜間なら約2km先からでも確認できます。燃焼時間はおよそ5分以上で、激しい雨の中でも使用可能です。つまり、遠くから接近する車両にも「何か異常が起きている」と認識させることができます。
続いて、発炎筒の点火方法について、注意事項とあわせてご案内します。発炎筒はマッチのようにこすって火をつける構造になっています。
・運転席・助手席の足元やドアポケットなどに収納されていることが多いです。
※車種によって収納位置が異なるため、あらかじめ場所を確認しておくことが重要です。
・底部のキャップ(点火用こすり部分)を外します。
・発炎筒の先端をキャップの内側にこすりつけ、火をつけます。
・マッチに火を付ける時に近い感覚で、やや力強くこすり付けるのがポイントです。
・車の進行方向と反対側(後方)に向け、車から50mほど離れた場所に置きます。
※高速道路上で停車する際は、発炎筒と同時に三角表示板(停止表示器材)を設置することを忘れないようにしましょう。これを怠ると「故障車両表示義務違反」となり、罰金が課せられてしまいます。
発炎筒には有効期限があり、多くの製品では製造から4年程度とされています。「気づいたら期限切れだった」というケースも珍しくありません。使用期限は本体に記載されているため、定期的に目視でチェックしましょう。期限を過ぎた発炎筒は、正常に作動しない可能性があるため、期限前に交換するよう心がけましょう。
また、次のような状態が見られる場合は、有効期限内であっても早めの交換を検討してください。
・ケースにひび割れや変形がある
・サビや腐食が見られる
・点火部のキャップが破損している
発炎筒に関する法律は、道路運送車両の保安基準第43条の2に規定されています。発炎筒は、道路運送車両法の保安基準によって車に常備することが義務付けられているので、発炎筒がないと車検には通りません。法律上は、発炎筒の装備を義務化しているものの、違反(未装備)した場合の罰則規定はありません。ただし、発炎筒を装備するように整備命令を受け、これに従わない場合は、最大罰金50万円となる可能性があります。(道路運送車両法第109条七号)。
後続車へ危険を知らせるために重要な発炎筒ですが、使用しない方がいい場合もあります。
⇒発炎筒の煙がトンネル内に充満して、他のクルマの視界を妨げ、さらなる事故を招く危険性があるため。
⇒発炎筒の火がガソリンに引火して、二次被害をもたらす恐れがあります。
最近は、発光ダイオード(LED)を使用した発炎筒の代替品「LED非常信号灯」も普及してきています。上記のような状況でも、LED非常信号灯であれば、火や煙による危険性がなく利用することができるので、利用を検討されてみてはいかがでしょうか。国土交通省保安基準に適合したものであれば、車検にも対応します。
発炎筒は、事故やトラブルに遭遇したときに、ドライバー様ご自身と周囲の命を守るための重要なツールとなります。発炎筒は「使わずに済むのが一番」ですが、普段からの点検や使い方の確認を心がけてください。いざというときに命を守る重要な手段になることを忘れず、常に使える状態で正しい手順で使用できるよう備えておきましょう。
2025年10月、JR高山線 蘇原~各務ケ原間の踏切で8両編成の特急ひだとキャリアカーが接触し、20人が負傷する事故が発生しました。この事故は鉄道利用者や近隣住民にも大きな影響が及び、企業の社会的責任を揺るがす事態となりました。そこで今回は、踏切事故の発生原因や事故を起こさないための対策についてお話したいと思います。
踏切事故の件数は、1960年代の5,000件超から200件台となり長期的には減少しています。しかし、2021年に200件を切ったものの2023年は258件発生しており、近年は200件前後で推移しています。
踏切事故の原因のほとんどは直前横断と言われています。列車が接近している状態で急いで踏切を渡る、さらに遮断機が下りているにもかかわらず踏切へ侵入するといった無理な横断をして事故に遭うケースが半数近くを占めています。その他には渋滞やエンストで車両が取り残される立ち往生、車両故障・トラブル、車の操作ミスによる停滞が挙げられます。
また、警報機や遮断機のない第4種踏切や開かずの踏切といった踏切の構造的な問題も事故の原因として指摘され、対策として踏切道の立体交差化や保安設備の整備が進められています。
踏切事故の事例の中には横断者が守るべきルールを守らなかった状況も見受けられます。踏切の横断ルールは道路交通法でも定められている、全ての踏切で守る必要のあるものです。今一度ルールを確認し、安全な踏切横断を行いましょう。
歩行者、自動車、二輪車問わず、踏切の直前では一時停止する必要があります。周囲の安全を目と耳で列車が接近していないことを確認してから踏切を横断しましょう。(道路交通法第33条第1項)
踏切に設置されている警報機や遮断機は、列車が踏切に到達する数秒前から作動します。遮断機が降り切ったら列車は直後に通過するため、決して踏切内に侵入してはいけません。(道路交通法第33条第2項)
横断中は踏切内でとどまることなく、安全に横断する必要があります。そのため、前方に十分なスペースが確保されるまでは車を発進させず待機するようにしましょう。
万が一踏切内で脱輪、エンジン停止等のトラブルが発生して車が停留してしまった場合は列車に危険を知らせる、車を押して踏切外へ移動させるなどの措置を講じる必要があります。(第33条第3項、第50条第2項)
万が一、踏切内で閉じ込められた場合の対応をご紹介します。
慌てずそのまま車を進め、遮断桿を押し上げて脱出します。ゆっくり車を進めれば、遮断桿が折れることはありません。万が一遮断桿が折れたとしても問題はありませんので、踏切外への脱出を最優先に行動しましょう。遮断桿が折れた場合は警報機に記載されている看板の連絡先へ電話をし、その旨を伝えましょう。
エンストや脱輪で車が動かせない場合は車から降り、まずは踏切の外へ脱出しましょう。そして、踏切に設置されている非常停止ボタンを押し、列車の運転士に異常を知らせます。その後、警報機に表示されている連絡先へ電話で知らせます。非常ボタンがない場合は車に備え付けられている発煙筒を焚いて危険を知らせてください。
踏切に人が取り残されているのを発見した場合も、まずは非常停止ボタンを押しましょう。高齢者や障がい者など危険に気づいていない場合もありますので、大きな声で呼びかけてみてください。ただし、無理に線路に入って救出することはせず、自身の安全最優先で行動することが大切です。
踏切事故が発生すると、事故処理に伴う長時間の運転見合わせなど鉄道を利用している多くの人にも影響が及び、場合によっては鉄道会社から損害請求を受ける場合があります。また、踏切事故は列車脱線事故といった大事故も誘発すると言われています。
踏切事故を防ぐには、踏切手前での一旦停止や安全確認など、基本的なルール・マナーの遵守が求められます。一人一人が意識することはもちろん、企業内で安全運転管理をされている方は、従業員への教育も忘れずにお願いします。
朝晩の冷え込みが増してくると、そろそろ冬タイヤの出番が気になる時期になります。カー用品店やガソリンスタンドでは、予約なしでも対応してくれる場合がありますが、状況によっては長時間待たされることもあります。本コラムではタイヤ交換の予約を入れるタイミングについて注意点を解説します。
毎年「まだ大丈夫」と先延ばしにして、初雪の予報が出てから慌てて工場に駆け込む方も少なくありません。ですが、その頃にはすでに予約が殺到し、希望する日に作業してもらえないケースが多発しています。結果として、ラジアルタイヤのまま凍結路を走らざるを得ず、不安定で危険な運転を強いられる方も少なくないのが現状です。事故や立ち往生を未然に防ぐためには、「早めの交換予約」が何より大切です。
混雑状況によっては数時間待つこともあり、急いでいる場合には大きな注意点となります。
予約なしでは在庫の確保ができず、希望するタイヤサイズやブランドがないこともあります。
一部の店舗では、予約なしの対応には特別料金を設定していることがあります。
ピーク時間帯には作業員の数が足りず、受付を断られるケースもあります。
結論として、予約なしでも対応可能な店舗はありますが、長時間の待ち時間や在庫リスクを考えると、事前予約をするのがベストな選択肢といえます。続いて、タイヤ交換の早期予約をすることで得られるメリットをご紹介します。
予約をすることで、店舗到着後すぐに作業を開始してもらえます。これにより、無駄な待ち時間を削減し、予定通りのスケジュールで行動できます。
特に人気のブランドや特定のサイズのタイヤは、予約なしでは在庫切れになりやすいです。事前に予約しておけば、希望するタイヤを確保でき、無駄な店舗間の移動も避けられます。
一部の店舗では、予約特典として割引サービスや特典を提供していることがあります。例えば、WEB予約を利用すると作業料が割引になるケースがあります。
冬のスタッドレスタイヤ交換シーズンなどは非常に混雑し、予約なしでは数日待たされることもあります。事前予約をすれば、希望の日時でスムーズに作業してもらえます。
予約時に「オイル交換」や「バッテリー点検」などをセットで依頼すると、効率よくメンテナンスを進めることができます。これにより、一度の来店で車の状態をまとめて確認することができます。
タイヤ交換の予約には、待ち時間の短縮や確実な在庫確保など、多くのメリットがあります。スタッドレスタイヤへの交換の場合は12月頃が繁忙期ですから、その時期は事前の予約が必須となります。工場や販売店にとっても、11月上旬頃までの早い時期から予約が入れば作業スケジュールを分散でき、待ち時間の短縮や丁寧な整備につながり、ドライバーにも整備側にも安心の余裕が生まれます。
「まだ雪は降らないから」と油断するよりも、「混み合う前にタイヤ交換の予約を済ませておく」という習慣を付けることが重要となります。今年はぜひ、カレンダーを確認して早めの予約を実践してみてください。それがドライバーご自身、そして同乗される社員やご家族の安全を守る最初の一歩となります。
運転中の事故や急な故障時に助かるロードサービスですが、最近では高額請求を行う悪質な業者が増えているようです。日本損害保険協会や消費生活センターが注意を呼び掛け、消費者庁でも消費者安全法に基づき悪質な業者名を公表しています。そこで今回は、悪質ロードサービスの手口や被害に遭わないためのポイントをお教えしたいと思います。
内閣府の「レスキューサービスに関する消費者問題についての意見」によると、インターネットで依頼したロードサービスに対しての国民生活センターへの相談件数は2021年から急増し、年々増加しています。
2024年度には過去最多の1,043件の相談が寄せられました。
出典:レスキューサービスに関する消費者問題についての意見(内閣府ホームページ)
1:事前説明のない緊急対応費や祝日対応費を請求された
2:料金について十分説明がないまま作業され、高額請求をされた
3:業者から「費用は損害保険会社に請求できる」と言われ契約したがそれは虚偽の情報で、請求が認められなかった
4:作業内容(原因診断)が不適切で、車が直らなかった
中には業者が「支払いをしなければ、勤め先や親に言う」「提示した金額を支払いするまで帰らない」などと顧客を脅す極めて悪質なケースもあるようです。
相談者は自動車のトラブルに慣れていない20代や学生が多く、慌ててインターネット検索を行って表示された業者に依頼してしまうケースが多いようです。
こういった悪質なロードサービスは「日常のトラブルを安価で解決する」と宣伝しながら、実際は高額請求を行う「レスキュー商法」のひとつです。レスキュー商法の例としてはトイレ修理・水漏れなどの修理トラブルが多く、鍵の開錠や害虫駆除といった分野でもトラブルが増えているようです。いずれも「緊急事態に直面してパニック状態になった消費者の心理を利用し、顧客を募る」という手口を使っています。
悪質業者にだまされないために注意したいポイントを3つお伝えします。
予期せぬ事故や故障が起こると気が動転しがちですが、落ち着いてまずは今契約中の保険会社、保険代理店、ロードサービス会社へ連絡しましょう。任意の自動車保険にはロードサービスが付帯されている場合がほとんどです。代理店や保険会社では保険契約内容が確認でき、必要なアドバイスやロードサービスの手配を受けることができます。また、有料にはなりますがロードサービス最大手JAF(日本自動車連盟)のロードサービスは非会員でも利用できます。
いざという時にすぐに連絡ができるよう、電話番号が分かるものを車に入れておいたり、携帯電話に電話番号を登録することをお勧めします。
上記に相談が難しい場合には、近くのディーラーを頼る方法もあります。
消費者庁によると悪質業者のサイトは検索結果の上位に表示されることが確認されていますが、これは業者が広告料を支払って上位に表示させているリスティング広告の場合が多く、必ずしも信頼性の高いサイトというわけではありません。ネット検索の上位に表示されているという理由で安易に信頼せず、サイトに表示されている料金が不自然ではないかなど内容を吟味して利用を検討しましょう。
作業内容や料金の説明が十分されないまま作業を実施されないためにも、まずは作業前に具体的な作業内容と料金を確認する必要があります。過大で高額な請求をされないためにも見積りは必ず依頼し、キャンセル料なども確認しましょう。万が一、請求金額や作業内容に納得がいかない場合にはきちんとした説明を求め、その場で支払いを強要する雰囲気がある場合は警察を呼んで対応するのもひとつの手です。
悪徳業者に繋がらないためには事故・故障対応の正しい知識が求められます。急なトラブルが起こると慌てて頭が真っ白になりがちですが、そんな時ほど冷静な対応が必要です。気が動転しやすい方は対応方法を紙にまとめて車に載せておくなど、事前の備えをお勧めします。
また、万が一悪質業者にお金を支払ってしまった場合でも、広告やウェブサイト上の記載金額と実際の請求額が大きく異なる場合には、クーリング・オフできる可能性があります。ロードサービスは訪問販売に該当し、「契約書面を受け取った日から8日以内」がクーリング・オフ適用期間になります。相談は消費者ホットライン(188)や近くの消費生活センターで受け付けていますので、泣き寝入りせず相談しましょう。
車に乗っている限り、事故や故障が起こるリスクからは逃れられません。発生時にすぐ対応できるよう、今一度緊急時の対応方法を確認しておきましょう。
【法務・コンプラ、総務 部門必見!】
"現場任せ" を脱却するアルコールチェック義務化時代の車両管理DXとは
・法務/コンプライアンス部門の責任者・担当者
・社用車を管理する総務部門・DX推進部門の責任者・担当者
・安全運行やリスク管理に課題を持つ企業の経営層・部門長
| 状況 | 受付中 |
|---|---|
| 日時 | 2025年11月19日(水)10:00~10:45 |
| 場所 | オンラインセミナー(Zoomを使用) |
| 料金 | 無料 |
| 定員 | 100名 |
| 講演内容 |
アルコールチェックをはじめとした社用車管理のトレンドや事例、ソリューションの紹介 ①飲酒運転防止義務と道路交通法の最新動向 【登壇者】株式会社東海理化 |
| 視聴方法 | 申込後、メールにて視聴用URLを送付いたします。 ※ご参加にはZoomアプリのインストールが必要です ※ネットワーク環境の良い場所からご参加ください |
| 当日までの流れ | 1:下部「セミナーに申し込む」より申し込みフォームを開き登録 2:参加用URLがメールで届く 3:セミナー当日、参加用URLからご参加 |
ちらしのダウンロードはこちらから
このたび株式会社デンソーテン様と合同セミナーを開催することになりました。
総務部門等車両管理をされている方、安全運転管理者の方に向けたセミナーとなっております。
開催日時:2025年10月22日(木)10:00~10:40 受付は終了しました
本セミナーは「Zoom」を使用したオンラインセミナーです。
お手元にPCとインターネットの環境があれば、ご自宅や職場、遠隔地からでもご参加いただけます。
詳細は下記バナーからご確認ください。

秋から冬にかけての季節は空気が澄み、紅葉や雪景色など美しい風景が広がる絶好のドライブシーズンです。しかし、この時期の運転には思わぬ落とし穴があります。それが「西日による眩しさ」です。実は、秋冬は夏に比べて西日が眩しく感じる時間が約1.5倍にもなると言われています。今回は、西日眩しさが引き起こす危険性と対策について詳しく見ていきましょう。
西日による眩しさは、視界を遮るだけでなく、交通事故のリスクを高める要因にもなります。運転中に一瞬目がくらむような経験をしたことのある方も多いのではないでしょうか。時速60キロなどで走行している車で、一瞬でも視界が奪われてしまうと重大な事故に繋がる危険性が高くなります。特に以下のような場面では注意が必要です。
西日が強く差し込むと、信号の色が判別しづらくなり、標識が反射して読めなくなることがあります。
逆光の中では、歩行者や自転車がシルエットとしてしか見えず、距離感や動きが把握しづらくなります。
太陽光が反射してしまうと、前方車両のブレーキランプが見えづらくなり、追突の危険が高まります。
太陽の動きに注目してみましょう。夏は太陽が高い位置を通過するため、夕方になっても太陽の光が直接目に入る角度になる時間は比較的短めです。一方、秋冬は太陽の高度が低く、地平線近くを移動します。そのため、午後の早い時間から夕方にかけて、太陽の光が斜めに差し込み、運転者の目に直接入ってくる時間が長くなるのです。さらに、秋冬は空気が乾燥していて澄んでいるため、太陽光が散乱しにくく、より強く、鋭く感じられます。これが「眩しさ」を増幅させる要因となります。そして、交通事故率が高いのは太陽が10°〜30°の高度に位置する時だと言われています(科学警察研究所調べ)。ちょうど、運転中に太陽の光が直接入りやすい角度にあたることがわかりました。(逆に0°〜10°になると、建物等で遮られ、交通事故率は一気に下がります。)
視界が遮られると、歩行者や障害物、対向車を認識できずに大事故に繋がってしまいます。
では、秋冬の西日にどう対処すればよいのでしょうか。以下のような対策が有効です。
偏光レンズのサングラスは、眩しさを軽減するだけでなく、反射光も抑えてくれるため、視界がクリアになります。特に夕方の運転には必須アイテムです。
車のサンバイザーを適切に使うことで、直接目に入る太陽光を遮ることができます。角度をこまめに調整することで、効果を最大限に発揮できます。
汚れたガラスは光を乱反射させ、眩しさを増幅させます。定期的な清掃を心がけ、特に内側の油膜やホコリはしっかり取り除きましょう。
西日が強くなる時間帯(午後3時〜5時頃)を避けて運転するのも一つの方法です。特に長距離ドライブでは、出発時間を調整することでリスクを減らせます。
眩しさで視界が悪くなると、反応速度も遅れがちです。安全のためにも、速度を控えめにし、車間距離を十分に取るようにしましょう。
ここまでは秋冬の西日の眩しさについてお伝えしましたが、次に季節に関わらず年間を通して注意が必要な「運転中のヘッドライトの眩しさ」についてもお話します。
昔は信号待ちや踏切待ちの際にライトを消すというマナーが一般的でしたが、最近ではオートライト機能の普及により、ドライバーの意識が希薄になってきています。オートライト任せにせず、自らの判断で適切なライト操作をすることが求められます。そんな眩しいヘッドライトから身を守るために、個人でできる対策を3つ紹介します。
対向車のヘッドライトのまぶしさは突然なので、事前の対策が難しいです。何も対策グッズが無い場合は、シンプルにそのヘッドライトの光を見つめないことを意識してください。直視すると、網膜にしばらく残像が残るのですぐに暗いところが見えづらくなってしまいます。目線を運転に支障のない程度に左に反らし(対向車のいない方)、切り抜けましょう。
夜間用のサングラスがあることをご存じでしょうか?夜に真っ黒のレンズだと全く見えなくなってしまうので、イエロー系の透過率の高いレンズのもので偏光レンズを使用したサングラスがおすすめです。偏光レンズは、目に入ってくる光の方向を制限する効果があり、物体に乱反射した光が眼に入るのを防ぐことができます。夜の着用では、ヘッドライト系の光のまぶしさを軽減する作用があるだけではなく、繁華街のネオンサインの明かりや、テールランプの明かり、さらには雨で路面に反射した光などギラギラした光に対して効果があります。もちろん「夜間用」といえど日中のドライブでも使用は可能で、雪道の照り返しにも効果があるだけでなく、視界のコントラストもはっきりします。
後続車のライトの眩しさに悩まされる場合は、デジタルインナーミラーがおすすめです。自動で反射を抑えたり、映像処理によって視認性を向上させたりすることが可能です。
西日による眩しさは自然現象であり、またヘッドライトによる眩しさもまた、運転をしている以上避けることはできません。しかし、ドライバーがそのリスクを理解し、適切な対策を講じることで、事故の可能性を大きく減らすことができます。これからの秋冬のドライブは、景色を楽しむだけでなく、家族や友人との大切な時間を過ごす貴重な機会です。その時間を安全に、そして快適に過ごすためにも、「西日対策」のポイントは欠かせません。次のドライブでは、ぜひ西日の時間帯を意識しながら今回ご紹介した対策を活用してみてください。少しの工夫が、大きな安心につながります。
夏は路面温度が高温になることから、バーストやパンクなどのタイヤトラブルが一年の中で起こりやすい時期と言われています。2025年は国内最高気温が2回更新される記録的な猛暑となり、群馬県伊勢崎で41.8℃を記録しました。そして10月まで厳しい残暑が長引く予想がされています。そこで今回は、夏のタイヤトラブルが起こる原因と対策についてお話します。
夏はタイヤにとって過酷な環境となる季節です。ここではタイヤトラブルが夏に増える理由をご紹介します。
タイヤのゴムは熱の影響を受けやすく、熱によって劣化していきます。強い日差しが照り付ける酷暑の路面は、火傷しそうなほどの熱さになります。その上を走るタイヤも高温に晒され、負担が大きくなります。そこに走行時のタイヤと路面との摩擦による摩擦熱も加わって、タイヤの温度はさらに上昇します。そのため、夏はタイヤの劣化スピードが早くなり、ひび割れ、パンク、バーストが起こりやすくなります。
タイヤの空気圧が不足した状態で高速で走行すると、タイヤが波状に変形する「スタンディングウェーブ現象」が起こります。これはバーストの前兆となる危険な現象で、タイヤは急激に発熱を起こして内部の空気圧が急上昇します。そのまま走行を続けるとタイヤが一瞬で破裂するバーストに繋がります。スタンディングウェーブ現象が起こると、車体が小刻みに振動したのち、大きな振動に変わったり、タイヤのゴムが焼ける臭いなどの異変も出ます。
また、夏休みやレジャー移動などで長距離走行や高速道路走行の機会が増えることもタイヤへの負担が高まり、トラブルのリスクが高まる原因になります。そして暑さだけでなくキズ・ヒビなどといったタイヤの劣化やタイヤに負担のかかる過積載も、バーストやパンクの原因となります。
バーストやパンクなどのタイヤトラブルを防ぐには、車を正しく使用することが大切です。ここではタイヤトラブルに遭わないために実施したい対策をいくつか紹介します。
タイヤの空気は何もしなくても抜けていくため、指定された空気圧になるよう定期的に補充する必要があります。1か月に1回を目安に空気圧点検をしましょう。カー用品店で販売しているタイヤゲージを使って自分で点検もできますが、給油の際にガソリンスタンドでチェック・補充してもらうのがおすすめです。また、タイヤへの負担がかかりやすい高速道路走行前には必ず空気圧を確認しましょう。車種ごとに決まっている指定空気圧は運転席側ドアに表示がされています。
乗車前に一周し、タイヤの側面・接地面の状態を確認していきましょう。確認のポイントは以下の通りです。
・ひび割れ、亀裂はないか
・ふくらみ(コブ)はないか
・えぐれキズはないか
・釘などの異物が刺さっていないか
・異常な摩耗がないか
・タイヤの溝は十分あるか(スリップサインが出ていないか)
特にタイヤ側面のコブのようなふくらみはバーストに繋がる恐れのある現象のため、早急にタイヤ交換する必要があります。また、スリップサインが1か所でも出ているタイヤは道路交通法で装着・走行が禁じられおり、整備不良として交通違反の罰則対象になります。(普通車の場合違反点数2点、罰金9,000円)
定期的に前後・左右のタイヤの位置交換を行うことで、タイヤの摩耗を均一にして片減りを減らすことができます。タイヤローテーションはタイヤを長持ちさせるメリットもありますので、車検や定期点検の際に実施することをお勧めします。
車には最大積載量や定員が定められています。指定された最大積載量を超えた荷物や乗車人数を載せて走ることはタイヤへの負担を大きくし、タイヤ寿命が短くなります。最悪の場合、過熱してバーストにも繋がります。トラック等の事業用車両では、過積載は取り締まりの対象にもなります。荷物の量を調整して、安全な運行を守りましょう。
もしも走行中にパンクやバーストなどのトラブルが起こった場合、そのまま走行を続けることは危険です。まずは路肩や安全な場所へ車を停車させることが大切になります。特にバーストが起きた場合はハンドル操作もままならなくなるため、ハンドルをしっかり握って徐々にスピードを緩めます。急ハンドルや急ブレーキを避け、安全な場所に停車することだけに集中しましょう。
安全な場所へ停車したらハザードランプを点灯させ、停止表示板や発煙筒などの停止表示器材を設置します。後続車に自車の異常を知らせ、追突などの二次被害を防ぐことができます。
安全確保ができたら、携帯電話や道路脇にある非常電話を使ってロードサービスへ連絡しましょう。JAFや保険会社の電話番号が分かるものを車に備え付けたり、携帯電話に番号を登録しておくと、いざという時に便利です。バーストの場合はパンクと違い自力での修理は不可能なうえ、バーストの衝撃でタイヤ以外の部分が損傷している可能性があります。無理をせず救援を待ち、整備工場で車全体を点検してもらうのが安心です。
ちなみにスペアタイヤを積んでいる車の場合、その場で交換して走行を続ける方法もありますが、スペアタイヤは近くの整備工場への移動など応急処置としての使用にとどめるのが賢明です。
タイヤのバースト・パンク以外にも車のトラブルを予防するには、日常点検が最善の方法と言えます。日常整備は、日頃車を使用する中でドライバーが自分でできる点検項目です。マイカーの方は走行距離や運行時の状況などに応じて、業務で車を使用されている方は一日の運行前に実施してください。
日常点検チェックシートや日常点検の仕方は国土交通省のホームページ(https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/tenken/t1/t1-2/)にも掲載されているので、活用して実践してみましょう。また、自分で点検するのは不安な方はお近くの整備工場にご相談ください。日頃走行していて気になることなどがあれば、車のプロである整備士に気軽に相談してみてください。
なお、キムラユニティーグループの整備工場は愛知県内に7店舗がございます。名古屋、三河、尾張のすべての地域に店舗がありますので、お近くでお困りの事がございましたらお気軽にご用命くださいませ。
店舗の詳細はこちら(https://www.carlife-service.com/store.html)をご覧ください。