危険なあおり運転から身を守るために

 神奈川県内で発生した東名高速道路で夫婦が死亡した事故から、「あおり運転」の危険性が改めて広く知られることとなりました。あおり運転とは相手車に対し、車間距離を詰めて異常接近したり、追い回す、ハイビーム、パッシング、クラクション、幅寄せによって相手を威嚇する、嫌がらせをするなどといった行為のことです。今回はこのような危険に遭遇した場合の対処法や、役立つアイテムをご紹介します。

あおり運転の実態

 日本自動車連盟(JAF)が2016年6月に行った調査では、回答した6万4376人のうち運転中に後方のドライバーからあおられた経験が「ある」と答えたのは7.9%、「時々ある」が46.6%となり、合計では54.5%と半数以上の人が経験していることがわかりました。しかし、問題となっているあおり運転ですが、実際に取締りを行うのは車間距離不保持違反などとなります。2016年の摘発件数は7,625件で、このうち約9割が高速道路上での違反となっています。

あおり運転の実態

あおり運転に遭遇した場合の対処法

1:道を譲る

道を譲る まずは、素直に道を譲りましょう。危険な運転や悪質な運転には関わらないことが一番です。あおり運転をしてくる相手に怒りを募らせ、大きな事故を起してしまっては自分の人生だけでなく無関係の人の人生も台無しにしてしまう可能性があります。一番左の第一車線に移れば、何かあってもその後の対応がとりやすくなります。

2:しつこい場合は110番

警察へ通報 これは警察庁の記者会見でも示された方法です。運転中の携帯電話の使用は道路交通法違反になってしまうので、ハンズフリーを装着していない場合は、SAやPAなど広くて安全な場所に停車してから通報しましょう。その際、相手の車種やナンバープレートを覚えていれば伝えましょう

 万が一、高速道路の本線上で停車させられた場合は、自車の存在を後続車に知らせるために、ハザードランプを点灯させます。

3:車外には絶対に出ない

車外に出ない 相手が停車して接近してきた場合は、ドアをロックして絶対に車外へ出てはいけません。相手のナンバーなどがわからなくても110番にかけ、おおよその位置と状況を伝えましょう。相手は110番されていると気付くと逃走する可能性が高いので、車を傷つけられたとしても、絶対に車から出てはいけません。

 傷をつけられた場合は、事態が収束した後に器物破損で被害届を提出し、警察に捜査を委ねましょう。

注目されつつあるドライブレコーダー

 あおり運転の対策に、現在ドライブレコーダーが注目されています。ドライブレコーダーとはフロントガラスやリヤガラスへ取り付けて映像、音声などを記録する自動車用の車載装置のことです。状況を客観的に判断する材料となるドライブレコーダーは、今や必需品となっています。また、あおり運転だけでなく、事故や当て逃げに遭った時に証拠として提出できます。ドライブレコーダーにもいろいろ種類があるので、オススメの商品をご紹介します。

メーカーユピテルパイオニアカーメイト
型式 BU-DRR405
(法人モデル)
TMX-DM02-VA d'Action 360
撮影可能範囲 前方 前方 全方位(車外+室内)
本体イメージ BU-DRR405 TMX-DM02-VA d'Action 360
録画画素数 30万画素 200万画素 800万画素
大きさ 幅80mm 直径50mm 幅40.7mm 直径73.4mm 高さ42mm 幅62mm 奥行き64mm
衝撃時記録時間 20秒(前10秒、後10秒) 20秒(前12秒、後8秒) 20秒(前10秒、後10秒)
メリット 本体が小さく取り付けが簡単
価格が安い
クラウドを利用するため、日報や集計レポートなどを自動的に作成できる。
危険挙動を検知すると音声と画面表示でドライバーに知らせる機能あり。

360度を録画できるため、今まで死角になっていた側面などのエリアも録画できる。
駐車時の監視機能あり。

デメリット

録画できるのは前方のみ。

画素数が低い。

録画できるのは前方のみ。

駐車時の監視機能なし。
閲覧に専用のビュアーアプリが必要。

最後に

あおり運転に遭うのは「運が悪かった」「避けようがない」ことだと考えていませんか?加害者の気持ちを刺激するような運転をあなたが知らぬうちにしてしまっている場合もあります。追い越し車線を走り続けないことや、無理な割り込みをしないことなどを心掛けることも被害予防に大切なことではないでしょうか。年末の慌ただしい時期ではありますが、こんな時期だからこそ適切な車間距離を保ち、安全運転でお願いします。